令和2年分確定申告からe-Taxのメリットがアップ
今からできる準備とは

ライター 小林 義崇

2020/04/30

平成30年度税制改正により、令和2年分以後の所得税について、e-Taxで申告をすることで節税できるようになりました。青色申告をしている個人事業主であれば、青色申告特別控除を最大10万円増やすことができます。今回は、来年の確定申告に向けて、今からできるe-Taxの準備について元東京国税局国税専門官のライターが解説します。

e-Taxをする節税効果

令和2年分の確定申告から、誰でも使える基礎控除額が従来の38万円から48万円に引き上げられることとなりました。これと合わせ、青色申告特別控除の限度額が従来の65万円から55万円に引き下げられているため、トータルするとプラスマイナスゼロです。

ところが、e-Taxによる申告(電子申告)もしくは電子帳簿保存を行えば、従来と同じく最大65万円の青色申告特別控除が適用されます。つまり、基礎控除が10万円分増え、青色申告特別控除は従来と同じ65万円となるため、「10万円✕税率」に相当する節税効果を得ることができます。

この節税メリットを受けるためにも、まだ電子申告をしていない個人事業主の方は、来年の確定申告に向けて準備をしておくことをお勧めします。

e-Taxを利用できる環境を整える

現在、e-Taxには専用ソフトをダウンロードして行うものと、WEBブラウザ上で行うものがあります。スマートフォンやパソコンのOSやブラウザなどによっては利用できない場合があるため、国税庁ホームページから利用できる推奨環境を確認するようにしましょう。

たとえば、Macintoshのパソコンでは、現在はe-Taxの専用ソフトは使えません。そのためWEBブラウザでe-Taxを使う必要があり、この場合、ブラウザはSafariに限定されます。もし現状の環境でe-Taxを使えないのであれば、OSをアップデートするなどの準備が必要となります。

さらに、e-Taxを行うにはマイナンバーカードの情報を読み込むか、税務署に申請して付与されるID・パスワードを用いる必要があります。マイナンバーカードを利用する場合は、ICカードリライタか、マイナンバーカードに対応したスマートフォン、FeliCaを読み取る非接触ICカード/リーダーなど、マイナンバーカードを読み取れる機器を1つ用意してください。

e-Taxを初めて利用する場合は、事前の手続きを

e-Taxの利用環境を確認したら、次は「電子証明書」を取得してください。e-Taxで電子申告を行うには本人確認が必要であり、マイナンバーカードを取得し、このカードに電子証明書を格納しなくてはなりません。この手続きは、お住いの市区町村で行うことができます。このときに設定する暗証番号などはe-Taxの際に必要となるため、忘れないようにメモをしておきましょう。

なお、すでにマイナンバーカードに電子証明書を格納している場合も、5年の有効期限が切れていると電子申告ができなくなります。来年の確定申告までに期限が切れるようであれば、早めに再発行をしておきましょう。

さらに、初めてe-Taxを利用する場合、事前に「開始届出書」を税務署にオンラインまたは郵送等で申請する必要があります。申請をすると「利用者識別番号」と「暗証番号」の通知書が送付されます。

これらの準備が整えば、e-Taxにより確定申告をできる環境が整います。令和2年分の所得税からe-Taxをすることで節税効果を得ることができるため、早めに準備してみてはいかがでしょうか。

最上部へ